eat with season

料理研究会と食のコラム

温泉旅館

温泉旅館に行くというと、私は箱根か山代温泉が偏って好きです。
行ってみたい泊まってみたい宿はたくさんあるのだけれど、
それは旅行の中のメインイベントのようなわくわくすることで、
盛り上がって楽しいのだけれど、羽休めという感じではないのです。

あー、もう温泉に行きたい。
と思って行く時には、片道1時間くらいでストレス無く行けて、
チェックインと同時に着いたらずっとそこですごす、
お昼寝してお風呂に入って、誰かにお土産を買うこともない。
家族でただ美味しいものを食べて、半分寝ぼけて過ごす場所が温泉の過ごし方。
目的地は宿で、そこでただすごしていたいと思えるとっておきの場所。
東京の我が家から温泉へというと、、やっぱり箱根の強羅が好きだし、
実家のある福井へ帰ると、山代に寄りたい、と思う、ほぼその二択なのですが。

山代に寄りたい、それは私にとっては
あらや滔々庵に行きたい、ということ。
そこは母や家族ともすごした、とてもとても安らぐ場所です。

仕事もあって、コロナ禍の中家族も連れて福井へ。
東京へ戻る前には、もちろんあらやさんで一泊。
あらやさんは、夏に来ることがなぜか多いのだけれど、
北陸の冬の味覚が無くても満足できるお料理がまた素晴らしい。
今回は、息子がいるのでゆっくりは楽しめないかなと、
いちばん品数が少ないコースでお願いして。
それでも、目にも口にも美味しいお料理がたくさんいただけて嬉しかったこと。

またお風呂上がり、明るいうちにロビーでいただく冷えたビールと、こっそり過ごすような時間がいい。
どうしてだか、着いてすぐのお風呂上がりにロビーに行くと、誰もいないことが多いので不思議。
今、ちょうどいいですね、と番頭さんににっこりビールを注いでいただき、
誰もいないし、浴衣でゴクゴク、、ふぁ〜と、一人で窓の外の緑を眺めて過ごす最高の瞬間。
幸せの瞬間はほんのひととき、逃しちゃいけない。
今日も特別な良い時間を神様ありがとう。と、静寂を味わう至福のひとときです。

飲み終わった頃に、夫と息子がお風呂から出てくるのが見える。
その頃には、他にもご婦人方がシャンパンを飲み出したりして、急に賑やかになる。
それはそれで良いのだけれど。

山代温泉 あやら滔々庵
優しい女将さんの心配りがいつも旅館中に行き届いた、
安心して温かい時間を過ごすことができる私にとって特別な宿。
美味しい食事はもちろん、静かなひとときに包まれます。

「すごくのんびりできました。また来年も来ます。来れるようにまた頑張ります。」



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月と日カフェ in 自由が丘
月と日カフェ|Amond
月と日カフェ
医食同源の考え方や、二十四節季の暦より知恵をいただき食の探究をしてきました。
旬の野菜や季節の食を囲んで、体調を整えることができたり、また楽しい時間にこころもほぐれるような、食卓をお届けできれば幸せです。えんがわさんのお庭を眺めながら、ゆったりとした朝と、楽しいお昼のひとときをご一緒できればと思います。(不定期開催)オープン日は、instagramにて告知します。

えんがわinnさんにて/自由が丘駅南口より徒歩10分