STORY
わたしの養生ごはん
飲食業界の企画として企業で働いてきた私にとって、「食」はクリエイティブな世界でした。
単に料理を皿に盛るだけでなく、モード、歳時期や伝統、知識、他国料理ならば文化ごと探究し、価値を重ねていく。
そのために、良いも悪いもとにかく見る。街を歩く。暇さえあれば、食べて、飲んで、歩いてました。
30代後半に、子どもを授かったことをきっかけに、私は会社を辞めることにしました。
出産後、小さなオフィスを構え、スタイリングや、商品企画の仕事を少しづつさせていただきながらも、
私の「食」の中心は家庭になりました。息子が幼い頃は体がとても弱く、重い喘息を抱えていたことや、
主人が原因不明に病んだ時期もあったり、これまで遊ぶように食べていた私の食生活も、大きく変わり、
薬膳や栄養学、体質などについて学ぶようになり、医食同源を強く意識するようになりました。
息子が食も細い上に、ほとんど肉を食べなかったため、幼稚園のお弁当は苦戦しました。
ハンバーグも、唐揚げも、そぼろご飯もNGです。唐揚げはカジキ、ハンバーグは豆腐。その他の食材で
あれこれ研究しました。ビーガン料理、台湾素食、精進料理、南インド料理からは、とくにたくさんヒントを得ました。
その時に学んだ、化学調味料を使わない調理法、野菜の扱い方は、私の「養生ごはん」の土台になっています。


日々の暮らしの中で、家族の体調と向き合いながら作り続けた毎日の食事の時間からはいろいろなことを学びました。
弱い体に寄り添い、成長を支えたいと祈る料理は愛情となって体に入り、一緒に食べる時間は心を安心させてくれます。
今年12歳になった息子は、あんなに虚弱だった幼児期からは考えられないほど丈夫になって、心身ともに元気に育っており、
主人も健康的になりました。「食」「たべること」が、人の人生にとってとても大切なものであることを実感しています。
また、食を「作ること」も同じく。養生ごはんを、作る側にとっても活力となることを感じています。
食を一から考えるために始めた小さな畑。そこでの野菜の種まきや収穫には喜びがあり、とても大切な場所です。
自然栽培での野菜作りは、土づくりから始まり、畝を作って種を蒔き、二十四節気七十二侯たる景色を実感します。
ここにもヒーリングがあって、そして自然環境、循環についてなど、尽きることのない学びがあります。



