ベーグル商品開発
vol.2 「地産地消」

「地産地消」その土地でとれたものを、その土地で食すこと。
なるべく地元の食材で…は、理想なのですが、実際にそれを飲食店舗経営で継続的に実現することは、わりと難しいテーマだと思います。

農業は自然相手。旬の時期には農家さんは収穫で一番忙しいわけで、連絡がなかなかとれないこともあります。「今日取りに来て〜」と言われたら「行きま〜す」と言えるくらいの密な関係性や協力なしでは進みません。まず、必要な食材がいつもあるわけではないです。その上、季節ごとにうまく商品を繋いでいくことや、旬だからといって地元で売れるとは限らないなど、商品として考えると、手間もかかるし困難なことが多いのです。とくに、単価の低い店にとっては、原価の調整や手間は大きな課題です。難しいテーマだからこそ挑戦する「その土地でとれたものを、その土地で食すこと。」を実現するための商品開発は、今回の大きなお題でした。まず、近隣農家さんのところの収穫の時期をヒアリングして収穫カレンダーを作り、年間の商品スケジュールを決めていく。それと並行して、年中あるものを使うという2本立てで商品企画・メニュー開発を進めていくことにしました。

|ベーグル生地|
今回のベーグルも、主材料は「小麦」。
国産で質の良い小麦といえば、圧倒的に北海道産。種類も豊富です。
ベーグルの基本生地には北海道産小麦を主に、福井産の小麦「ふくこむぎ」をブレンドしたオリジナルのベーグルが完成しました。

福井県産小麦粉「ふくこむぎ」を使った優しいベーグル>>>

遠田明子 ベーグル商品開発

福井産の「ふくこむぎ」という、地元でもあまり知られていない希少な小麦は、福井県立大学の農学部チームによって開発された小麦です。本来乾いた土地での生産が向く小麦ですが、本土でも湿気の多い土地である福井の農地でも小麦を生産できる道を、ということで開発された小麦。なので、福井の風土に合わせて生産されたその小麦の性質は、タンパク質の含有量が少なく粘り気があまりない、本来うどんやお菓子に向いたものです。一方ベーグルはタンパク質を多く含んだ小麦の方がもっちり感を出せて向いているので、パンには不向きな性質です。けれど逆の発想で考えると個性は出せます。なんとか強みにしようとブレンドしていき、「やさしいベーグル」の目指す食感と香り、味に。私たちのオリジナルのベーグルには欠かせない食材となりました。

|ベーグルサンド|
地元の農家さんとの繋がりを大切に。
一つ一つのベーグルに、この土地の、季節の「美味しい」をたっぷり詰め込む。

遠田明子 ベーグル商品開発

福井県が誇る、ブランド芋「富津金時(とみつ芋)」のペーストを使った『あんバター金時サンド』

遠田明子 ベーグル商品開発

福井県坂井市春江町のいちご農家さんのイチゴを使った『いちご白餡クリームサンド』は大人気商品

遠田明子 ベーグル商品開発

福井県あわら市の平飼い地鶏「福地鶏」の卵を使った『福地鶏のたまごサンド』

遠田明子 ベーグル商品開発

麻王伝兵衛さんのズッキーニととろとろ卵の『ズッキーニオムレツサンド』

遠田明子 ベーグル商品開発

福井市が7年の歳月をかけて開発した、オレンジ色と黄色のカラフルなニンジン「きゃろふく」を使った、ニンジンのスプレッドと特製キャロットポタージュ